院長ブログ

2010年3月

腰痛・・・!

   カイロ三宮 (2010年3月24日 17:57)

前回の更新よりまたかなり期間が・・・。
今回はこの季節の変わり目によく起る腰痛について書いてみます。
早速ですが10人中8人は、腰痛に悩まされると知っていましたか?
一生の間に、80%の人は腰痛を経験するといわれます。
なぜ、それほど腰痛に悩む人が多いのでしょうか。
遠い昔、人類は4足歩行から2足歩行へと進化し、手を使えるようになりました。
しかし、それと共に腰痛という宿命も負うこととなります。
4足歩行時、背骨は上半身と下半身を水平につなぐ梁(はり)の役割をしていました。上半身は2本の前足、下半身は2本の後ろ足で無理なく支えられていたのです。
ところが、2足歩行とともに、背骨は直立を余儀なくされました。
とはいえ、本来梁用に作られた骨格ですから、そう簡単に直立することができません。
たとえば股関節です。4足歩行の場合、犬や猫を見ても分かるように、骨盤と足が股関節で大きな角度をつくっています。2足歩行をするためには、まず足と骨盤をまっすぐにつながなくてはならないのです。
実際には、人体の骨盤は35度ほど前方に傾いていて、骨盤の軸と足が平行になるには、あと30?60度は不足しているといわれています。まだ4足歩行時代の"しっぽ"がとれずに残っているというわけです。このまま2本の足で体を支えようとすれば、上体は大きく前方に傾いてしまいます。これを補うために長い年月をかけて変形したのが背骨です。
背骨を横から見ると、腰の部分で前方に弓形にそり返っています。
骨盤から背骨がそり返って立ち上がることにより、上半身はまっすぐに立っていることができるのです。さらに首を持ち上げるために、背骨は首の部分でも前方にふくらみを持たせました。
腰と首のS字形の彎曲(わんきょく)を、背骨の生理的彎曲といいます。しかし、これは同時に人体の弱点ともなりました。
そり返った形で重い上半身を支える腰と、頭を支える首に過重な負荷がかかり、腰痛や肩こりを起こしやすくなったのです。
そうです、背骨の構造自体に腰痛を生む原因があるのです。
背骨は、尾骨まで含めると32?35個の椎骨(ついこつ)という骨が側面から見るとレンガを積み重ねたようにできています。
椎骨と椎骨は背骨の後ろ側でかみ合い、椎間関節面は腰椎では垂直方向に、胸椎では水平面から60度の角度で重なりあって可動するようになっています。しかし椎骨はかたい骨ですから、そのままでは互いにぶつかり合い、削れてしまいます。そこでそんなことがないよう、椎骨の間にクッションとしてはさみこまれたのが、椎間板(ついかんばん)という弾力に富む軟骨です。
椎間板は、椎骨の動きに従って圧縮され、背骨の動きを可能にすると同時に、1個1個の骨にかかる衝撃を軽減しています。
衝撃は、背骨の生理的彎曲によっても軽減されます。背骨がまっすぐの棒でできていれば、跳んだりはねたりした衝撃がそのまま脳を直撃してしまいますが、背骨が彎曲し、しかも弾力があるため、衝撃は脳に伝わるまでにずっと小さく抑えられているのです。
しかし、こうした衝撃を吸収するために、そっている腰の部分は大きな負担、つまり圧力を受けてしまいます。背骨の動き自体も問題です。私たちがおじぎをすると、いちばんよく曲がるのは腰、正確にいえば腰椎(ようつい)の4番と5番です。
胸椎は肋骨という大きな骨を抱えているため、左右への回旋は容易に行なえますが、前方へはわずかしか曲がりません。
上半身を90度に曲げるとき、腰椎が45度曲がり、残りの角度は骨盤の前方回旋(かいせん)によってまかなわれています。
腰椎はこのように動く範囲が広いため、それを支える筋肉の負担も大きく、疲労が重なると腰痛を起こしやすいのです。
それらの事より、そり腰(過前湾)やそり無し(後湾やストレート)の姿勢の人は腰を痛めやすくなっています。
人間は骨格的にも、背骨の動きの面からいっても、2足歩行であるため、腰痛というリスクをかかえています。だからといってだれでも腰痛を起こすわけではなく、その引きがねがあるのです。
その一つの大きな要因が姿勢です。
姿勢が悪いと背骨の生理的彎曲がくずれ、一部の背骨や筋肉に大きな負担がかかります。特に腰痛を起こしやすいのは、俗にいうそり腰の人や前方にやや傾斜したそり無しの人たちです。腰椎は少しそっていて自然ですが、このそりが強すぎると椎骨の後ろ側、つまり椎間関節で体を支えることになります。ここは本来体重を支える部位ではなく、そることにより椎骨自体の後ろ側のあきが狭くなりこれが神経を圧迫したり、筋肉を疲労させて腰痛を起こす原因になるのです。
それとは逆に必要な一定のそりがなくなり、直線的や後湾した腰椎のカーブになると、本来前方が少し厚くなっている腰部椎間板の椎骨後方の圧力が減少し、思わぬ負荷により脊髄神経の通る椎骨後方にせり出して神経を圧迫しようとします。
これが進行すると椎間板ヘルニアとなり、腰部はもとより臀部(おしり)や脚までも痛み出します。筋力の弱さも腰痛の原因です。背骨と関係する背筋、腹筋、臀筋(でんきん)(おしりの筋肉)は丈夫でなければなりません。
背骨がいくらしっかりしていてもこれを支える筋肉が弱ければ、疲れが早くくるだけでなく背骨の動きも不安定で、腰を痛めやすくなるのです。
腹筋が弱いと腰椎が前方に彎曲し、腰椎を悪化させる大きな原因にもなります。
そしてよい姿勢を保つには、足の筋肉を強くすることもたいせつです。また、ストレスは内臓の緊張を高め、内膜が思わぬ方向を引っ張ったりすることにより、よくない姿勢をつくり腰痛を生む原因にもなります。
このように2足歩行の人間はちょっとした要因で、いとも簡単に腰痛となりうる訳です。筋肉を鍛えたスポーツ選手が腰痛にならないかといえば、そうでもなく、かといって腹筋、背筋の弱い方も正しい姿勢を維持しにくく腰痛になりやすい。ではどうすればいいのか、次回でお伝えいたします。



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